100均のコップが10,000円に?
弊社では、“写真の力で中小企業の売上・利益を上げる”という経営使命を掲げており、日々「どうすれば?」を問いながら実践もしています。
その中で得られた知見というものは、すべてこのブログで公開していく予定です。
なぜなら“写真の力で中小企業の売上・利益を上げる”のは皆さん自身であるべきという考えがあるからです。
私の持っている知識は、私の頭の中で溜め込まず、皆さんとシェアし、日本の中小企業みながハッピーになれば良いなと思っています。
本日は100均で買ったコップを10,000円に見せる方法をお伝えします。
「売上」「利益」「コスト」の関係
まず、話の前に経営で一番重要な「利益」がどのように生まれているかを簡単に整理します。
「利益」というものは「売上」から「コスト」を引いたものです。
さらに、下の図は果たしてその図の中で写真はどこに影響を与えることができるのか?を図式化したものです。
この図を見るまでもなく、写真が最も力を発揮するのは「売上」に関してであることは間違いないと思います。
(「コスト」には変動費と固定費で分ける方法もありますが、「原価」「販管費」に分ければ「原価」に関しては多少は影響力を発揮します。例えば、きゅうりの一本漬けの写真を大きく売り出す&きゅうりを大量に仕入れることで1品あたりのコストを下げる、など。しかし、効果としては小さいですよね)
今日お話するのは、上記の図で言う「注文単価」に関してです。
100均のコップを撮ってみる
まず、某100均でコップを買ってきて、iphoneで普通に撮ってみます。
まあ、普通です。
こちらをストロボで正面からライティング(照明を当てること)するとこうなります。
少しはまともになりました(?)が、正面にストロボの光が反射してやや汚く見えますね。
これを逆光で撮影してみるとどうなるかというと、こうなります。
明らかに綺麗になり高級感が出ましたよね。
つまり、「単価が高そうに見えるようなった」ということです。
数字で証明する
しかし、「単価が高そうに見えるようなった」というのは、あくまで私の主観に過ぎません。
本当にそうなのか?数字で証明していくのが弊社のスタイルです。
実際にインターネットアンケート調査に出して、このコップがいくらに見えるのか調べてみました。
その結果がこちらです。
注目してほしいのは、オレンジ色で塗った箇所です。
なんと100均で買ってきたコップを10,000円以上と勘違いしている人が3人もいます。
わかりますか?これが写真の力です。
「100円以上500円未満」を中間値の300円ということに、10,000円以上は10,000円ということにして全部の平均を計算すると約1082円となります。
つまり、108円(税込)のコップを10倍に感じさせることができたことになります。
しかし、だからと言って、この写真を使えば売上が上がると考えるのは時期尚早です。
写真の3つの大きな役割
写真には大きく分けて「ブランディング用写真」「商品説明用写真」「使用イメージ」の3つの役割があると思います。
上記の写真はあくまで「ブランディング用写真」です。
上記の写真を「商品説明用写真」の部分に使った場合、商品説明としては演出がやや過剰です。
場合によっては「実物と写真が違う」とクレームにつながることもあるでしょう。
この点は、実際に使う際は注意が必要です。
アンカリング効果とは?
上記の写真を「ブランディング用写真」として適切に使えば、売上には好影響を与えます。
なぜ「売上を上げる」ことになるのか?というと、アンカリング効果です。
アンカリング効果の「アンカリング」とは、錨(いかり)の意味です。
つまり、人は最初にアンカリングされた(錨を降ろされた)ところから、なかなか動けないという特性があるのです。
例えば、私が5,000円の壺を売ろうとしているとします。
(1)「この壺、通常2,000万円するんですよ。ただ、どうしても明日アメリカに発たなくてはいけなくなったので、5,000円でお譲りしますよ」
というのと、
(2)「この壺、5,500円なんですけど、5,000円でどうですか?」
というのと、
どっちがお得な気分になります?
嘘くさいと思いつつも、(1)の方が売れる可能性は高まっていると考えられます。
例えば、私がもっと悪人なら「2,000万円だけど、1,000万円でいいよ。え?1,000万円もない?仕方ない。じゃあ100万円…」と交渉していくかもしれません。
その過程でお客さんが「5,000円でどう?」とはなかなか切り出せないはずです。
それは、人は2,000万円にアンカリングされると、そこからなかなか動けなくなるからなのです。
つまり、何が言いたいかというと、チラシやネット上に一番上のコップが掲載されていた場合「安そうなコップだな…、いくらだ?100円か…」となります。
対して一番下のコップの写真は「このコップは1,000円くらいかな…、いくらだ?え!100円!?安い!」となるわけです。
(人によってはここが「このコップは10,000円くらいかな…」になるのです!)
つまり、アンカリング効果により、写真が皆さんの価格交渉力を上げていることがわかると思います。
これらを左右したのは経営学の知識でも何でもありません。
Q&Aで詳しく説明していますが、これは「STEP1」の写真の技術のみの話なのです。
皆さんも、せっかくご自身が愛情を込めて作った商品なのですから、お客様には「お得な買い物したなあ」と思ってもらいたいですよね。
「売上を上げる写真」講座開催決定!!
最後に、宣伝になりますが、そのための場が今後は必要と考えており、4月から積極的に弊社スタジオ「プロモートスタジオ巣鴨」にて写真の講座を行っていく予定です。
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